搭乗者傷害保険のメリット

自動車の事故と言えば、歩行者に損害を与えたり、自動車同士の事故で相手の自動車に損害を与えたり、といったことばかりではありません。自動車事故では誰しもが損害を受ける、被害者になり得ます。そのため、このことを想定した自動車保険を選ぶことが必須と言えます。自動車保険である損害保険選びは、実損を補償するため、損害を与える相手を想定して契約内容を決定することが肝心です。自動車事故で損害を受ける被害者は、実は自身が運転する自動車にもいると言えます。一緒に乗車している搭乗者もまた、被害者になる可能性があります。
そのため、この搭乗者に対しての備えも必要と言えます。搭乗者のための補償を備えた保険が「搭乗者傷害保険」です。搭乗者傷害保険は、搭乗者のみを補償の対処する自動車保険ですから、例えば歩行者に損害を与えてもその補償はこの保険ではされません。この搭乗者傷害保険とは、自身の運転する自動車の搭乗者や自動車事故で相手となった自動車に搭乗している人物を補償の対象としています。この搭乗者傷害保険では、補償である保険金の支払い方法が2種類あります。1つは「日払い」というものです。日払いとは、医療費に対して補償として保険金が支払われます。被害者の負担した医療費の金額と同額の保険金が支払われます。ただし、設定している保険金額によっても、補償の金額が異なりますから注意が必要です。また、補償期間としては、一般の生活を送ることができるような時点で終了となっています。そしてもう1つが「部位・症状払い」です。こちらは自動車事故によるケガや症状によって、保険金額が決定されるというものです。また、保険金の受取に関しては面積感が設けられています。
例えば免責期間が4日間に設定されている場合、5日間以上の治療日数がかかった場合に対して補償がなされます。そして補償の期間も設けられており、120日間となっている場合はそれ以降にかかった治療費は補償されません。どちらの方が高額な保険金額になるかは微妙なところと言えます。日払いの場合は、程度が重いほど保険金額が多くなりますが、保険金の支払い基準が断定的でないとも言えます。それに対して部位・症状払いの方が保険金額が明確となっていますが、治療日数が長期間になるほど保険金額は日払いよりも低いものとなりやすいです。いずれにしても、どちらの方がメリットがある断定することはできませんから、自身の考え方に合う方を選ぶとよいでしょう。